---その瞬間
written:LIONA

貴方のことは
一人の女として本気で愛していた そんな日々をまだ覚えてる
過去形じゃなく未来形でもなくそれは現在形だった
今でも愛してる 誰が何と言おうと私は本気で心の底から貴方だけを愛していた

貴方は私を助けてくれた
貴方は私を聞いてくれた

例え貴方が私を愛さないと言っても私はそれだけで十分だった
もう何もいらないとさえ思った
私の腐り切ったこの心が息を吹き返したあの瞬間をよく覚えてる それは奇跡だった
貴方の温かい手は誰よりも何よりも 私にとっての奇跡だった

こんなにも愛してる 私は 貴方を愛している

今はもう貴方は私の名前を呼ぶこともなくなって
私はもう貴方に声をかけることもなくなってしまった
それは必然であって当然であり疑いようのない事実でしかなかったけれど
今でも、こんなにしあわせなのは私です
廊下を歩き 貴方の姿を見るたびに 私は少しだけ優しくなれる
そしていつか貴方のしあわせが私のしあわせに変わる日が来ること夢見る
女としてじゃなく 人間として貴方を愛せる日を祈る

時が巡って
貴方の隣りにいるのがたとえ私以外の誰かでも
それで貴方がしあわせなら きっと私もしあわせになれる
そんな日はいつかきっと来る

大人になって
貴方が愛するたったひとりがたとえ私以外の誰かでも
あの時一緒に歩いた 些細な瞬間 有り触れた時間が愛しく思える
下らないあの瞬間も 全てが輝く日は来る

そしていつの日か 貴方を愛してよかったと
そう自信を持って言える瞬間はきっと来る

その瞬間は、必ず来る。


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愛しい貴方へ。貴方の幸せは私の幸せでありますよう。