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---ゆらり written:LIONA 雪が降るころには貴方を忘れているのかな。 そして雪が溶ける頃には違う誰かと一緒にいるのかな。 それさえもわからないまま今日が終わる。 貴方を思わせる物は何も残っていないのに 私は今日もここを動こうとしないまま。 ここから少しでも動くことが出来たら貴方を忘れられるかもしれない。 でも私の足はまるで床に根を張ったみたいに動かない。 あぁ私はそんなにも貴方に呪われているのでしょうか。 日が昇るのにも気付かない瞳孔はずっと開いてる。 虚ろな目に映るのは何もない。 そうしているうちに雪が降り始める。 そしてその雪もすっかり溶けて、桜が咲き始めるだろう。 貴方はどうしているのかな。 私の目はもう既に見えなくなっていて、 手探りで貴方だけを探し続ける。 茨を握り締めて血まみれになっても貴方は見つけられないまま。 盲目の魔女には何も与えられない。 あぁ私は盲目の魔女なのかな。 貴方だけは私をわかってくれると思った。例え貴方が魔王でも。 虚ろな目は貴方を辛うじて捉えた。 ゆっくり舞い落ちる雪 ゆらり 地面に落ちて溶けていく。 それはまるで私と貴方の虚像のよう。 今貴方に会いたくて 会いたくて 狂い咲いた桜のよう。 眠れぬ夜は貴方の影だけ抱き締めて。 いつか貴方を忘れることが出来たら、 床に根付いたこの足で立ち上がることが出来るだろうと思った。 向こうで笑うあの人にも笑いかけてあげられるそんな気がしていた。 だから泣くのはこれで最後にしようと思った。 それでも今貴方に会いたくて 会いたくて 会いたくて まだ忘れることはないでしょう。 そして最後に残ったたった1枚の貴方の写真だけは大事にしようと思った。 虚ろな目に朝陽が見えた。 |